追跡画面で港への到着予定が変わっていても、予約済みの配送日や倉庫の受入日はそのままです。コンテナの動きを調べる作業と、変更を受けて手配を調整する作業は、続けて考える必要があります。

コンテナ追跡は、コンテナ番号などを使って、輸送の工程や出港・到着予定を確認する方法です。複数案件を扱う場合は、自動追跡で複数の貨物の輸送状況を一か所で確認し、予定の変更を通関・配送の担当者へ共有すると、サイトの切り替えや情報の転記を減らせます。

最初に押さえること:ETAは到着予定であり、倉庫への納品確約日ではありません。「どの港の予定か」「予定か実績か」「いつ更新された情報か」をセットで確認しましょう。

1. 追跡に必要な番号と船会社での確認方法

まず、物流会社から受領した輸送案内やB/Lを確認し、利用する船会社と照会番号を揃えます。入力できる番号は追跡サービスによって異なります。

番号確認する内容注意点
コンテナ番号貨物を積んだコンテナの番号同じコンテナは繰り返し使われるため、表示された航路・輸送時期も照合する
B/L番号船荷証券に記載された番号船会社のMBL番号と、フォワーダーが発行するHBL番号を区別する
ブッキング番号船会社の船積予約を識別する番号利用する追跡画面が、この番号での検索に対応しているか確認する

Maerskでは出荷番号またはコンテナ番号、Hapag-Lloydではコンテナ番号またはブッキング番号による照会が案内されています。実際に利用する船会社の画面で、入力欄の指定に従って検索してください。Maerskの追跡手順Hapag-Lloydの追跡案内も参考になります。

  1. 船会社の公式サイトでTracking(追跡)の画面を開く。
  2. 指定された種類の番号を入力して検索する。
  3. 積港・揚港、船名、輸送時期が自社の貨物と一致するか確認する。
  4. 現在の工程、到着予定、情報の更新時点を案件の記録に残す。

B/Lの種類は船荷証券の基礎ガイドで整理しています。

2. ETD・ETAと輸送ステータスの読み方

予定日と実績日を同じ意味で扱わないことが大切です。積み替えがある航路では、途中の港の到着予定と、最終的な揚港の到着予定も区別します。

表示意味実務での確認点
ETD出発・出港予定日時予定どおり出港したか、実績情報が出ているか
ETA到着・入港予定日時対象の港、前回からの変更、通関・配送への影響
ATD実際の出発・出港日時予定との差と、その後の接続・到着予定
ATA実際の到着・入港日時荷揚げや搬出準備の状況。到着だけで引き取り可能とは判断しない

「船積」「出港」「入港」「荷揚げ」「ゲートアウト」などのイベントは、それぞれ別の工程です。名称・取得できる範囲はサービスによって異なり、表示されない工程を完了済みとみなすことはできません。時刻を比較する際は、港の現地時間など、画面が示すタイムゾーンも確認します。

本船の位置、コンテナの輸送イベント、自社の貨物の納品状況は、確認する対象が異なります。地図上で船が港に近づいていても、通関や配送の手配が終わっているとは限りません。

3. 追跡できない・更新されない場合の確認事項

  • 入力番号:転記ミス、余分な空白、照会欄と番号の種類の取り違えがないか。
  • 番号の発行元:HBL番号を船会社のMBL番号用の欄に入力していないか。
  • 対象の輸送:表示された港・船・日付が、今回の輸送と一致しているか。
  • 情報の反映時点:直近の変更が反映されているか。最終確認時点とイベントの発生日時を混同していないか。
  • 対応範囲:その船会社・輸送・番号種別をサービス側で照会できるか。

解決しない場合は、照会した番号、利用したサイト、確認日時、表示内容を添えて物流会社へ確認します。「更新がないから予定どおり」と決めず、納期に影響する案件は確認先と回答期限を決めましょう。

LCL(海上混載)では、自社の貨物とコンテナの管理単位が異なります。照会可能な番号に加え、到着後の混載貨物の取り出しや引き渡し予定をフォワーダーへ確認します。輸送方式の違いはLCL・FCL比較ガイドで解説しています。

4. 自動追跡で、複数案件の輸送状況を一か所で確認する

船会社のサイトで一件ずつ調べる方法は、確認する貨物が少ない場合に使いやすい方法です。一方、案件が増えると、番号のコピー、サイトの切り替え、管理表への転記が繰り返し発生します。

ロジミーツのコンテナ自動追跡では、コンテナ番号またはMBL番号で追跡を登録し、取得した輸送状況やETD・ETAを一覧・詳細画面で確認できます。管理用の件名を付けると、番号だけでは区別しにくい案件も探しやすくなります。

ロジミーツのコンテナ追跡登録画面。コンテナ番号とMBL番号を切り替え、番号と管理用の件名を入力する
  1. 「コンテナ自動追跡」の「追跡追加」を開く。
  2. コンテナ番号・MBL番号のどちらで照会するか選び、番号と管理用の件名を入力する。
  3. 登録後、取得された航路・輸送状況・日付が対象案件と一致するか確認する。
  4. 予定変更を確認したら、案件の納品予定・対応事項を見直して関係者へ共有する。

追跡詳細で、ルートと輸送イベントを確認する

追跡一覧から案件を開くと、取得できた情報に応じて、出発港・到着港、輸送ステータス、日付、輸送イベントと地図を確認できます。下の例では、横浜での出港までが実績、シンガポールでの入港・荷揚げが予定として表示されています。

ロジミーツの追跡詳細画面のデモ。船アイコンにホバーし、最終確認位置が2026年9月20日12時時点と表示されている。横浜からシンガポールへのルートと輸送イベントも確認できる
デモデータによる表示例です。航路・位置・日時は実際の運航状況ではありません。

船アイコンにマウスを合わせると、日時の情報がある場合は「最終確認位置」とその時点の日時を確認できます。この日時は到着予定のETAとは異なります。地図は取得した経路・位置情報を表示するもので、常に現在位置を示すとは限りません。イベントが予定か実績か、どの地点の時刻かも確認し、重要な手配は物流会社の案内と照合しましょう。

シップメント管理と組み合わせると、追跡情報に加えて関連書類や対応状況を案件単位で確認できます。具体的な管理項目は輸出入の進捗管理ガイドで紹介しています。

追跡できる輸送や取得項目、反映のタイミングは情報提供元などにより異なります。常に最新位置が分かることや、到着予定どおりの納品を保証するものではありません。利用件数・追加利用の条件は料金プランをご確認ください。

5. ETAが変わったら、到着後の手配まで確認する

例えば、輸入貨物のETAが9月25日から9月28日に変更され、倉庫への納品を9月28日に予定していたとします。これは対応を考えるための仮の例です。入港が3日遅れたからといって、納品日も単純に3日ずらせるとは限りません。

  1. 変更内容を確認:対象の港、変更後のETA、確認日時を記録し、物流会社へ最新の見通しを確認する。
  2. 通関・搬出の条件を確認:必要書類の不足や、貨物を引き取れる見込みを確認する。
  3. 車両・倉庫を調整:配送予約と倉庫の受入枠を見直し、配送と倉庫受入の両方が可能な納品候補日を確認する。
  4. 社内へ共有:営業・在庫担当へ影響と未確定事項を伝え、次の確認担当・期限を残す。

共有メモの例:
9/23確認:ETAは9/25→9/28へ変更。9/28納品は再調整中。物流担当が9/24午前までに搬出・配車の見込みを確認し、倉庫担当へ候補日を連絡。納品日は回答後に確定する。

搬出や空コンテナ返却に関わる期限・費用は、到着予定だけで判断せず、契約条件と物流会社の案内で確認します。用語の整理にはデマレージ・ディテンション・フリータイムの解説、配送の手配にはドレージの基礎ガイドが役立ちます。

6. コンテナ追跡のよくある質問

HBL番号で追跡できますか?

対応する番号は照会先によって異なります。ロジミーツの登録画面はコンテナ番号またはMBL番号を使用します。HBL番号しか分からない場合は、フォワーダーへ照会に使える番号を確認してください。

ETAと納品予定日は同じですか?

同じではありません。到着後の荷揚げ、通関、搬出、配送、倉庫の受入などを確認して納品日を調整します。ETAはその判断に使う情報の一つです。

自動追跡を使えば、確認作業は不要になりますか?

情報の取得や確認先の切り替えを減らせても、対象貨物との照合や予定変更後の判断は必要です。重要な納期は物流会社へ確認し、社内の更新担当も決めておきましょう。

貿易DXは追跡機能から始めてもよいですか?

毎日、複数の貨物の動静を確認している場合は、改善対象として検討できます。まず一案件で、確認にかかる時間と、関係者へ共有するまでの手順を比べてみましょう。導入の進め方は貿易DXの始め方でも解説しています。

参考資料

確認日:2026年9月20日。船会社・サービスごとの対応範囲や画面は変更される場合があります。